映画ポスター風のチラシデザイン(依頼から完成までの流れ)

今回「イスルイン物語」の映画ポスター風デザインをさせていただきました。ファンタジー映画ポスター風というのは最終完成形としてそのようになったのですが、このブログではご依頼内容から最終完成までの流れをご紹介したいと思います。

デザインに入る前に、まずはディレクターの夫が進めていきます。

今回のご依頼は「イスルイン物語」のブランディングチラシデザインということで依頼をいただきました。弊社(以下:デザゴゴ)では、デザイン依頼をいただくとまず仕様書を作成していきます。仕様書とは通常、制作物の概要になるのですが、デザゴゴでは概要と制作物に入る内容全体をまとめて仕様書と言っています

 

メールや電話でお話を伺い、まずは概要をこちらで記入します。これが今回制作するものの全体になります。最終完成する物、デザインに必要な最低限の情報がここに入っています。この段階で色や雰囲気などご希望があればそれも記入して依頼者と製作者の完成イメージができるだけ合うようにします。
指定のロゴや素材などはオンラインストレージを利用してご依頼者様に提供いただきます。

続いてテキスト情報を確定していきます。ここが最も大事な部分です。チラシであればオモテ面とウラ面にそれぞれどのような情報が入るのか、画像素材とテキスト情報の量や内容を確定していきます。この時点ではまだデザインに着手しません。

上記のようにご依頼者様からチラシに掲載するテキスト情報をいただきました。通常は画像素材と上記テキスト情報を頂いたら、それを元にデザインに入ります。ただしデザゴゴの場合、依頼内容とご依頼者様の状況によってアドバイスや提案をさせていただくこともございます。(コンサルティング・ライティング
今回は特にチラシのデザインになるので、チラシの目的に合わせてゴール設定をして、それに合う情報になるように整理していきます。

上記の場合、片面に入るテキスト量としては多く感じます。テキストが多いと読む前にごちゃごちゃ感を感じて手にとってもらえない可能性があります。また、今回はブランディングも目的の一つにあるので、できればまず興味を持って手にとってもらえるようなチラシを制作した方が良いと感じました。

そして最終目標である購買につなげる仕組みですが、オンラインショップという文字情報とホームページのURLしか記載されていません。これだと、いざ買ってみたいという人が実際に買うには、

1 ウェブブラウザにURLを入力する→2 ホームページを開く→3 販売ページリンクをクリックして販売ページを開く→4 購入手続き

と、最低でも4ステップかかります。

ホームページに関する補足
1のウェブブラウザにURLを入力することでリンク先に飛ぶ場合、URLドメインができるだけ短いかわかりやすい文字列の方が有利です。なので、無料サービスのウェブ(長いドメイン)よりは、オリジナルドメインを取得する方がいいです。2から3の流れですが、本を買いたいと思った人が販売ページへのリンクをすぐに見つけられるようにすることが重要です。なので、チラシ作成と言っても目的によって、ターゲットの思考と行動の流れ全体も確認する必要があります。

 

購買に最短距離で結びつけるために、ここは直接3の販売ページに行ってもらうと良いでしょう。ブランディングに関してはチラシで完結させたという形にしてオフィシャルページには繋げない。よって、ここには書籍版の販売ページと電子書籍の販売ページの情報を入れたほうが良いです。そして、URLを入力するというのもなかなか面倒なものなので、QRコードを用意してあげてそのQRコードから販売ページにアクセスしてもらうようにします。

このようなことを夫であるKuroが考え提案します。その上でご依頼者様に再度こちらから提案をします。

そして、ご依頼者様と弊社でテキスト情報を協力して整理していきます。最終的にテキスト情報はこのようになりました。

この段階で、両面フルカラーでオモテ面を映画ポスター風のデザインにすることが決定しました。ただし、決定したのはいいものの、それにふさわしい素材がありません。ということで、そのための素材選定作業が始まります。素材に関しても、こちらから複数提案させていただいたものを選んだり、ご依頼者様に探していただいたりと協力して確定させていきました。

そのようにして、テキスト情報と素材がすべて揃いました。テキスト情報の追加や削除はこれ以降変更なしということでやっとこさデザイン作業に入ります。ここからはデザイナーであるKiiの番になります。

今回選定された人物素材にはすべて特殊加工が必要でした。それは、モデルの切り抜き、とんがった耳を付ける、肌をきれいにする、服装を変えるなどなど、別々な素材をなるべく統一した質感に持っていくために幾度となく修正を繰り返します。素材をそのまま使うのが通常ですが、今回はあくまでファンタジー映画ポスター風をとことん追求していきました。見た瞬間に「お!」と思って手にとってもらうことがオモテ面の最大の目標です。こちらが加工前の素材データになります。

 

 

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ファンタジー小説の映画風チラシデザインをしています。かなり細かな作業となりますが、頑張ってます。

Yasunori JOY Kurokawa(@kurokawajapan)がシェアした投稿 –

これらを祈りながら、特殊加工して、数百回調整して、夫婦喧嘩しながら協議した結果完成したオモテ面がこちらです。

フォントや文字の加工一つひとつもそうなのですが、行間や文字間、上下左右の余白もすべてピクセル単位で計算して最もベストなバランスを追求しています。はじめは下部のグラデーションが黒だったのですが、夫婦でああでもないこうでもないと色々試している中でたまたま白が乗っかったときに、ご依頼者様の目指している世界観が出てきました。このように、計算だけではどうにもならないものが突然導かれるということもあります。このデザインが100点ということはありませんが、私たちのできる最大限のパフォーマンスでアウトプットした結果になります。

ウラ面は、興味を持ってくださった方が見るので、読む気満々ということになります。だから可能な限り伝えたい情報(手にとった人が知りたい情報)を伝えます。頂いた素材データとテキスト情報を整理して配置していきます。この配置がとても大事です。

上段で世界観の演出と出版されている本のイメージ(ここはオモテ面とのつながりをもたせる)、そしてその次に「販売タイトル一覧」というタイトルを追加しました。そして、それぞれの書籍の詳細説明と価格表示になります。この時点で、「ほしい!読んでみたい!」と思った人がスムーズに買えるようにします。なので、下段に購入方法をわかりやすく書いてあります。ここにQRコードを設置して、スマートフォンであればすぐに販売ページから注文が可能になります。オンラインでの注文ができない方向けに、「電話、メールでも購入できます」という文字を同じ「購入方法」という枠の中に入れてあります。これで、購入したい人は漏れることなく購入できます。

最後に、出版社情報としてロゴと連絡先情報を掲載しています。

このようにして今回のチラシは完成しました。チラシはもちろんですが、この「イスルイン物語」も超大作です。多分もう読みたくなっているはずです。だったらすぐに注文してみましょう!

イスルイン物語書籍販売ページ

すべての案件をこのように進めているわけではなく、必要なときにさせていただいています。特に宣教に関するものは積極的にサポートさせていただきます。ライティングやコンサルティング、素材も定価がありますが、基本的にご予算に合わせさせていただいています。ホームページやチラシその他印刷物のご相談お待ちしております。